2018年11月19日 (月)

娘のお引越し

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肌寒い曇天の週末、娘の引っ越し手伝いに主人と出かけました。



長女の大学生活は、出だしこそ
手ひどい目に遭ったけれど

(※「シナリオセンスは酷いよ」

学生生活は忙しいながらも、たくさんの友人に恵まれ

かなり満喫している様子で楽しそう。



”災い転じて福となす”

住まい探しの迷路に迷い込んだ娘を救ってくれた心優しく偉大な先輩マダム


彼女のような人に出会えたことは、娘にとって大きな財産です。


マダム宅でお世話になって2か月、ようやく入寮が決まりました。



さあ、いよいよ都会生活の始まり。



ジュネーブは国連欧州本部をはじめ、世界的に重要な国際機関が多くあり

とても国際色が豊かな街です。




ジュネーブ旧市街にある大学に、徒歩で通える女子寮に到着。

娘が窓口で入寮手続きをしている間、主人はパーキングへ、私は寒さの中で荷物番。

自動ドアは施錠され、部外者は簡単に入室できない仕組みは、さすが。


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中に入り、張り紙を見ると

世界40数か国から、90人以上の女の子が暮らしているという。

寮内にはジムもあり、音楽部屋もあってピアノを弾く娘には朗報。

クリスチャン系の寮のようで、礼拝室もありました。



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案内された部屋は、写真で見ていた通り

広くはないけれど、学生生活を送るには十分なスペース。

バス・トイレ、キッチンは共同。


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取り急ぎ荷物を出し、なんとか形にしました。



部屋に洗面所はあり、横にはなんと、ビデ!!

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今どきビデって…使わないよなあ。

当然、娘は使い道すら知りませんでした。

スイスの古いホテルなどは、こういうタイプの部屋が結構あるそうです。



日曜を除いて、朝食はカフェテリアで食べられるというのもありがたい。

各フロアに、バス、トイレ、キッチン、冷蔵庫はあるのに

洗濯機は、なんと寮全体で、たったの2台!

90人以上いるのに、2台って、争奪戦になるんじゃ…。



特筆すべきは、冷蔵庫。

寮では入れておいた物が盗まれるなんて話をきくけれど

これはその心配いっさいナシ!

大きな扉を開けると、あらまあ、鍵付きの個室がズラリ。

(昔、東京のお寺で祖父のお骨を預けていたお墓みたいだな…)

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有料だけれど、これなら安心だね。




寮の周囲には、大きなスーパー、総合病院、な~んでもあって、さすが大都会。



田舎暮らしがすっかり身に沁みついているので

慌ただしい喧騒の都会から静かなレザンに戻ると、
妙にホっとしている私。




やれやれ、無事お引越し終了。

2018年10月29日 (月)

宅配便のお兄さん

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「自分、新人なんで」

「マジ、やってらんねぇ」

「ヘタクソかよ」



あれは、湿度の高い曇天の7月末。

骨董ジャンボリー出店に向け、指定の宅配業者に集荷依頼をしていた。

スーツケース大3個、段ボール箱3個、折り畳みテーブルに棚板と、かなりの量。



集荷に来たのは、仏頂面の若いお兄さん。

新人だという彼、なかなか作業がモタつき気味。

猛暑の中で重い荷物を扱う仕事の過酷さは容易に想像できる。



ポイントがつくというので、事前に会員登録をしておいた。

ところが「自分、新人なんで(ポイント付与)出来ないんですよ。」

え~、大荷物7個も出すのに、それはないでしょ。

「どうしましょう?」って、私に聞かれてもね…。

沸騰しそうな気持ちを抑えて、会社に問い合わせるよう頼んだ。

しばらく電話で話した後「なんとか、やってみます。」



そうこうするうちに、いよいよ雨が降り始め

段ボールだけでなく伝票も、あっという間にビショ濡れで「字が書けねぇ。」

悪戦苦闘する中、再配達の電話がかかってくると「マジ、やってらんねぇ。」

スーツケースに伝票をベッタリ直貼りされても、彼に細かい事を言ってはイケナイ。



人間(お兄さんと私)も、荷物も雨に打たれ続ける中

追い打ちをかけるように、数メートル先では軽自動車の女性が

エンジンをかけたままコチラを睨んで止まっている。

どうやら、宅配トラックとその前後に路上駐車した軽自動車2台が邪魔で

通過できないと、お怒りの様子。



ー 私 「え?あれ、通れなくて待ってるの?」

ー お兄さん 「多分そうっス、ヤな感じっスよね。」



確かに道幅は狭いけれど、軽自動車が通過できないほどではない。

私が「通れますよ。」と女性に言いに行くも、不満らしくて発進せず。



「ヘタクソかよ!」



お兄さんのキョーレツな捨てゼリフに、思わず苦笑い。

イヤ気持ちわかるけどね、お兄さん堂々と文句言いすぎ。

それは心の中で叫ばなくちゃいけないよ。



新人さんという前提を踏まえても

あまりの正直さ不器用さに、なんだか彼の今後が心配になってくる。



伝票に”ワレモノ”記載があろうと、ドッスンと手荒に扱う様子に

ああ、食器が割れているかも…グッド・ラック、私の荷物。





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イベント当日。



東京ビッグサイトの会場で、恐る恐る荷をといたところ

一つも破損はなく、すべて無事だった!(奇跡)

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ああ、お兄さんご苦労さま、ありがとう!!

当たり前のはずなのに、感謝感激で胸が熱くなった。



かなり良く言えば、感情に素直すぎるお兄さん

あの仕事ぶりでは、たぶん長続きしないだろうな。



ところが、実家の母によると

今はだいぶこ慣れて(ぶ愛想はキープ)仕事を続けているそうだ。



2018年10月12日 (金)

秋のスイスを歩こう!

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スイスに来てからその楽しさを知ったのが、
アンティークとトレッキング。



とは言っても、トレッキングは語れるほど歩いていない。

でも、
好きなんです。

出来るなら、もっともっと歩きたい。

残念ながら家族は歩きたがらないヒトばかりで

かといって一人で出かけるほど根性もないし、まず遭難しそう。

だからコースを知っている友人達におねだりをして連れて行ってもらうのです。



爽やかな秋のトレッキング日和。

今回のスタート地点は、このロック・クライミングができる広場から。

目指すは、La Riondazというレザンの背景にあるお山。

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途中、ゴロゴロ岩の道を歩くのだけれど、どちらへ進めばいいかよくわからない。

と、赤ペンキで記されているのが道しるべだと、友達が教えてくれた。

ほぉ、なるほどね~。

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行きは日陰が少なくて、標高が高くなるにつれ空気も薄まり

汗ばんで喉がやたらめったら乾くので、持参のお茶をゴクゴク。

…熱いお茶は失敗だった。次は水にしよう。



トレッキングのポイントになっているSolacyreは、軽食を楽しめるレストラン。

季節限定の営業で、今は週末だけオープンしているそう。標高1845m。

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ここからさらに上へ。


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頂上の手前で、最難関に出くわした。

砂利の急斜面を、足だけでなく手も使ってよじ登らければならない。

(しまった、トレッキングポール持ってくればよかった。)

登りはともかく、帰りにこんな急斜面を下りられるのか…?

高所に急斜面、目がくらみ、谷底に転がり落ちやしないだろうか??

私は高所恐怖症ゆえ、急に怖気づいてしまった。

でも頂上は目前、くじけてなるものか。

申し訳なくも、頼りない感じの植物につかまり、ヨッコラショッと!




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頂上だ。


La Riondaz 標高1980m。



安堵したのも束の間、頂上は道幅の狭い稜線(尾根)上で

高所恐怖症の魂を煽るには絶好の眺めだった。

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足がすくんでヘッピリ腰の私を見て大笑いする友人、余裕でヒョイと断崖絶壁をのぞき込む。

ひえ~~、やめて、落ちたらどうする~~。

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↑この草の裏は断崖絶壁。



しかし、ここでひるんでなるものか。

しっかり記念写真を撮って、美味しい空気を吸って、お茶ゴクゴク。



いやあ、やっぱり登って良かった。

眼下に広がるは、360度のパノラマ絶景。

レザンはもちろん、はるか向こうにレマン湖も見えた。


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次は冷たい水とお弁当を持って、またどこかへ行きたいなあ!


2018年9月20日 (木)

シナリオセンスは酷いよ

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長女がこの9月から大学生になり、レザンの家を離れました。

自宅からの通学は遠いので

知り合いのマダムのお宅に下宿させてもらう事になったのです。



実は

ここに
辿り着くまでの数か月

どうしようもなく途方に暮れた物語がありました。



高校卒業の7月の時点で

申し込んでおいた大学の寮は全て満室!

寮の斡旋所などあらゆるところを当たっても八方塞がり。

そして、なんとかネットで見つけた物件にコンタクトを取り

その一件に、とても親切なオーナーがいました。



娘が先方とメールのやり取りをし

日本への帰省を目前に控えていたので

部屋の下見などは、スイスに戻ってからの8月下旬でOK

部屋も他に貸し出さずキープしてくれるという、とても良心的な対応。

ただひとつの条件として、2か月分の家賃を前払い。

別に珍しい事ではないので、すぐに送金の手続きをしました。



そして日本に着いてから間もなく、再び先方から娘にメール

「追加でさらに2か月分を払ってください」

ここで主人が介入し、メールで詳細を尋ねると

不動産の規則とかで、しごくもっともらしい返答が来たので

そんなものかと、2度目の送金をしました。



…もう、お気づきでしょうか?


そう、相手は親切なオーナーではなく、卑劣な詐欺師!!!!!でした。



それに気づいたのは3度目のメール。

「妻が流産しそうだから、あと2か月分を払ってください。

もう、頼れるのはあなた達しかいないんです」 的な。



…はア?

なに、その三流ドラマのような展開は。

メールで数回やり取りの相手にそんなこと頼む??

まんまと詐欺に引っかかった分際でナンだけれどね、あなた

シナリオを創るセンス、ヒドすぎるわ…!



相手に身分証明を求めると

ヘタな細工を施した偽造パスポートを提示してくるお粗末さ。

写真もついていましたが、まず盗品でしょう。



スイスに残っている主人が警察に被害届を出したものの

こういう詐欺被害は犯人(おそらく集団)を捕まえるのは難しく

もう泣き寝入りするしかありません。

家賃4か月分の損失は、人生の勉強代です。

まさかこの歳でそんなレッスンを受けることになるとは…。



この手の詐欺が横行している事は耳にしてはいたけれど

まさか自分たちが…ホントに、まさかって感じです。



あきれる事に、いまだこの詐欺師らは

性懲りもなく三流ドラマのシナリオを書き続けています。

今度は、弁護士と名乗る人物からメールが来て

「詐欺被害が発生したので連絡をください」

なに、今度は手数料でもブン取ろうって魂胆かい?

勿論、以後すべて無視。



それでも、捨てる神あれば拾う神あり。

お金を失った上に、部屋探しが振り出しに戻り

ドン底に落ちていた私たちの前に、救世主があらわれました。

心優しくおしゃべりで陽気な女神。



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日本で買い込んできた新生活用品!



おかげで、娘はジュネーブ近郊の閑静な住宅街から


あらたな生活のスタートを切ることができました。


2018年6月17日 (日)

夏のテーブル仕度

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夕立が多いけれど晴れれば爽やかな、夏のはじまり。



この頃になると、スイスでは多くの家庭が

食事を自宅の外に移して楽しみます。

それは、庭だったり、バルコニーだったり。




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わが家もやはり

南西向きのバルコニーで、昼食や夕食を取ります。

(さすがに朝は、まだ日陰で寒い!)

ヨーロッパの夏は、夜遅くまで空が明るいので

ランプもいらずに長い時間を過ごせます。

少し薄暗くなってきたら、キャンドルに火を灯すのも素敵。



さて、わが家の外テーブルの仕度は

年季が入って色あせた赤いチェックのテーブルクロスを

これまた
風雨で木肌が褪せたテーブルにかける所から始まります。

それから、ちょっと小さめの白いパラソルを開いて

後は、各々が椅子を運んで、食器や食事を運びます。



ただ外で食べるというだけで

いつものご飯が数倍おいしく、贅沢に感じられるから不思議!

シェフいらずの魔法の調味料ですね。




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本当はもっとバルコニーにたくさんの花を飾りたい!…けれど

夏は日本に帰ってしまい、お世話が出来ないのでガマン、ガマン。

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真っ赤に染まる実が、まるでルビーのように美しいスグリ。

どうか留守中、小鳥たちに食べられませんように!



夕食後は、娘達といつものおしゃべりタイム。

女子トークに興味のない主人は、ここで退散。

学校での出来事、友人の事、将来の話、話題は様々。

日が落ちて肌寒くなるまで延々と続きます。

いよいよ寒くなって来たら、テーブルクロスとパラソルをたたんで

大急ぎで家の中に逃げ込みます。



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私は、昼間もここで一人読書をしたり

お茶を飲みながら、ぼーっとするのが好き。

風に揺れる夏草を見ながら、鳥の声を聞いていると

心が空っぽになり、日常の負がリセットされる気がします。



本当に、ただ、外で座っているだけなのに。



私の夏の至福のテーブル…。


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